2025/11/17
40〜50代に多い「四十肩」とは?
肩が上がらない原因とパーソナルジムでできる改善法
40代・50代になると、「肩が上がらない」「夜に肩がズキっと痛む」「服を着る動作がつらい」といった肩の悩みを感じる方が一気に増えてきます。その代表的な症状が四十肩(肩関節周囲炎)です。四十肩は放置すると日常生活に大きな影響を与えるだけでなく、回復まで半年〜1年以上かかる場合もあり、早めの対策が非常に重要とされています。
本記事では、四十肩の原因・症状・改善方法を、40〜50代向けに分かりやすく解説するとともに、パーソナルジムでの効果的なアプローチについて詳しくお伝えします。
四十肩(肩関節周囲炎)とは?
四十肩とは、肩関節の周囲にある筋肉・腱・関節包(袋状の組織)に炎症が起こることで、痛みと可動域制限が生じる状態をいいます。特に以下の動作で痛みが出やすくなります。
- 腕を横から上げる
- 背中に手を回す(エプロンの紐を結ぶ時など)
- 上の棚の荷物を取ろうとする
- 寝返りをうつ時
肩の動きがスムーズにいかなくなるのは、炎症によって肩関節の組織が硬くなり、十分に伸び縮みできなくなるためです。40代・50代に多く見られ、個人差はありますが、何もしない場合は痛みが数ヶ月〜数年続くこともあります。
なぜ40代・50代に四十肩が多いのか?原因と背景
四十肩の明確な原因はまだ完全には分かっていません。しかし、研究では以下の要因が関係していると考えられています。
- 加齢による組織の老化(コラーゲンの劣化)
- 長時間のデスクワーク・猫背姿勢
- 肩甲骨の可動域低下
- 運動不足で肩を使わない生活習慣
- ホルモンバランスの変化(特に女性)
肩関節は身体の中でももっとも可動域が広い関節です。その分、周囲の筋肉や腱を多く使うため、日常の小さな負担が積み重なると炎症を起こしやすくなります。特に40代・50代は、仕事・家事・ストレスなどで姿勢が崩れやすく、自然と肩周りの筋肉が硬くなりやすい年代。この「姿勢の乱れ」と「筋力低下」の組み合わせが四十肩を引き起こす大きな要因です。
四十肩の進行は3つの時期に分かれる
四十肩には「痛みの出方」と「可動域の変化」に応じて大きく3段階あります。
① 急性期(とにかく痛い時期)
肩を動かしていなくてもズキズキ痛む、特に夜間痛が強い時期です。炎症が強いので無理に動かすことは禁物です。この時期はアイシングや安静が必要です。
② 凝縮期(動かしにくい時期)
痛みは少し落ち着きますが、肩が固まり「上がらない」「後ろに回らない」など動きの制限が強く感じられます。ストレッチの開始が必要です。
③ 回復期(動きが戻る時期)
痛みが軽減し、可動域が徐々に戻り始めます。正しいトレーニングと姿勢改善を行うことで回復スピードが大きく変わります。
四十肩に効果的な自宅ケア
四十肩を改善するためには、時期に合わせたケアが重要です。
- 急性期:アイシング・安静
- 凝縮期:肩甲骨のストレッチ・軽い運動
- 回復期:筋力トレーニング・姿勢改善
特に「肩甲骨を動かす習慣」は四十肩予防にも最重要ポイントです。
パーソナルジムでの四十肩改善プログラム
当ジムでは、四十肩に悩む40代・50代の方に向けて、下記のようなアプローチで改善をサポートしています。
- 姿勢分析(猫背・巻き肩のチェック)
- 肩甲骨の可動域改善
- 肩に負担をかけないトレーニング
- 呼吸の改善(胸郭を広げる)
- 体幹トレーニングによる肩負担の軽減
四十肩は、「肩だけを動かせばいい」というものではなく、背中・胸・体幹などの全身の連動がとても重要です。マンツーマンでフォームを確認しながら行うことで、間違った動かし方による悪化を防ぎ、効率よく改善を目指せます。
四十肩は適切なケアで改善できます
四十肩は時間とともに治るケースもありますが、放置すると痛みが長期間続いたり、肩が完全に上がらないまま固まってしまうこともあります。早めにケアを始めることで改善スピードが大幅に変わります。
「肩が上がらない」「肩の痛みが慢性化している」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。あなたの状態に合わせた最適なプログラムで、痛みのない生活を取り戻すお手伝いをいたします。
引用文献
- 厚生労働省:「運動器疾患予防ガイドライン」
- 日本整形外科学会:「肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)について」
- Yamaguchi K. et al. “Natural history of frozen shoulder.” Journal of Shoulder and Elbow Surgery.